Ich lerne Deutsch. ドイツ語始めますた。授業が始まって以降、シュトルム・ウント・ドランクな勢いで一週間が流れていくのです。日々啓発に喜びを見出す日々。
そして、博士課程を見据えた際に求められる第二外国語のためという口実がありつつ―芸術・メタル・軍隊・文化・ビール等、その他の領域において、毎度毎度敬愛する文化がドイツ産であることにより、ドイツに対する敬愛の念は募るばかりであった私が、遂に念願のドイツ語を学び始めたことにより、これで、シュトルム・ウントゥ・ドランクに対し、「疾風怒濤音頭」とか何かとアレな解釈を持たず、正しい解釈を持てるというモンです。むしろ、ヤップのブログ略して「ヤプログ」か。そう、問題としてはだな、だいぶ前に知人から『家畜人ヤプー』を借りたのは良いが、1~3巻のつもりが、3~5巻辺りだったというオチ。読み始めたら、主人公は既にヤプーとして使役され、チン棒も作成済みという・・・・で、3巻自体も読破せぬまま、気づけば積み本に加わっている不思議。そして本題はヤーパン・ブログ。
本日は図書館の新着棚にて『頭のいい人のブログ 頭の悪い人のブログ』というホホな本を見付けた。世も「まつ」ですね。目次をみた限りの内容は、此処で連々語る程の内容ではない。と書けば、大方の予想はできるだろう。それ程のblog本を読んできたわけではないが、blog関連の本で私が評価しえる―資料的価値や、本の中で展開される批評が客観的であり、読む・人に勧めるに値するものは鈴木芳樹,2005,『スローブログ宣言!』程度しかない。本書は「侍魂以降のテキストサイトブーム」についても、ブームの最中に世に出された『テキストサイト大全』よりも批評性を持って記述されている点を特に推している。まぁ、『テキストサイト大全』と『スローブログ宣言』を併せて参照することにより、私が頻繁に回帰する「テキストサイトブーム」の一端を把握できると思う。
「アマゾン」の和書検索で「blog」を検索すると、約150件程の書物が引っかかり、前述のような「世も『まつ』的なblog本」まで登場する国内のblog事情は、確かに「まつ」といえば「まつ」なのだ―「世も末」ではなく、「まつ」と書く辺りに悲観ではない失笑的なニュアンスを感じて頂きたい。しかしながら、「まつ」状態な国内blogに比べ、bloger諸個人の志が高く、ジャーナリスティックな内容が大半を占める海外blogは総じて素晴らしいなぞと厚顔無恥に叫ぶ、紋切り型極まり無い一般論を申す気もない。
たかだかblogの日米優劣を競いあい、国内blogerを叱咤・啓発したところで、マスレベルで国内blogerの意識改革が起こるはずもない。所詮、国内におけるblogはモードの一変種。浮気なボクらのアイデンティティを構築する一要素でしか無いと私は感じている。国内に氾濫するblogは、その殆どに表現欲求や主張が感じられない―尤も、私の視野と美的経験においての話だが。それら、志が真空状態にある諸blogは自己開示や承認欲求という、マス・メディアが中心となって発信するメッセージ―blogを主軸としたマス・コミュニケーションの一帰結と言っても良いだろう―の陳腐なイデオロギーに踊らされているに過ぎない。だからこそ、頭の良い人は『頭のいい人のブログ 頭の悪い人のブログ』のような本を読み、blogを媒介としたアイデンティティ構築に励むのだろう。
内容こそ酷く下らないのだが、何かの衝動に突き動かされ続け、一サイトオーナーとしてシーンへのコミットメントと帰属意識。そして熱狂を続けてきた「テキストサイトブーム」も、空虚と言えば空虚だった。しかし、ブーム期には『侍魂』をヒエラルキーの頂点に据えた「中心・お手本」的なサイトが数多くあった。それらのサイトに対し、新たにテキストサイトシーンにコミットメントを果たしたサイトオーナーたちには「憧れ」や「模倣」を出発点としながら自己鍛錬をするサイトが数多く見られ、立身出世を果たしたサイトも数多くあった。しかし、このblog―即ち、『続・JUNK屋日誌』には、書きたいことも、空虚な表現欲求も、確固テーマも、多くのテキストサイトサイトに見られてきた定式的ネタも。加えて、偶像として機能しうる、親しみ易いキャラとしての自分語りもしないという話だ。
だが、先に述べた諸要素―その多くは、2001年にテキストサイトへ転身して以降の数年間でやり尽くしてきたものである―を排したblog更新し続けている私もまた、アイデンティティを構築するゲームから逃れることができていない。むしろ、国内blogシーンへの嘲笑を行い、氾濫するblogとの差異を演じ、アイデンティティを構築する一要素と<戯れ>ているという点には、私自身が強い自覚を持っている。
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- 2006/04/19(水) 21:57:21|
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