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続・JUNK屋日誌

blogへのテラ・フォーミング(2005/12/17)。遂に時代の流れには逆らえづ、本サイトの日記のみをblogへ移行。

バベルの図書館の世界あるいは図書館の中の世界

 ――「もし、全世界が一冊の書物か、ひとつの図書館であるなら、その中ではページはわれわれの足でめくらねばならないし、一行ずつは巡礼の歩みのごとく読まねればならない。」byパラケルスス

 読書人の本に対する偏愛を読むのは、考える色情狂の性に対する偏愛(作者不詳の『我が秘密の生涯』やサド公爵やフロイト、そしてコリン・ウィルソンの性に関する著作!)と同じくらい痛快なものである。しばらく積んであった澁澤龍彦(他)『ボルヘス』の世界を読み始めたよ。もうすぐ読み終わるけど。てか、ボルヘスについては、少なからず周りから入れ知恵されながらも、今日はじめてボルヘスの作品(「自伝的エッセイ」)を読んだよ→それこそボルヘス的だ。

 「バベルの図書館」で、図書館が宇宙と称され映画シナリオ「はみだした男」で、本屋の主人が天文台という機能を持つ「図書館」を訪れるくだりは、熱いものが込みあげてヤバイ。

 「父親が息子をさがしに天文台を訪れることと、一冊の抜き取られた書物(とその同じ書物)をさがして図書館を訪れることとは、ボルヘスにとって同じことを意味している。それは、何億光年の彼方にも見出だすことのできぬものであり、同時にすぐ隣の一冊のなかにもひそんでいるかも知れないもの、だからである。『図書館は無窮』であり、旅行者は一冊の書物の5行目で生まれて、6行目で死ぬかも知れない存在だ――と私は考える。」――寺山修司「図書館の宇宙誌―― 書物の引力について」『ボルヘスの世界』114頁。

 なんか宇宙=図書館=世界=タロット・カードという4段進化が確実なものになりはじめ、宇宙やばい!
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  1. 2009/06/11(木) 00:00:46|
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JUNK

Author:JUNK
 いわゆるトコ、侍魂以降のテキスト系サイトとして惰性してから早4年(2005年当時)。日記部のみblogに移行しました。それまでの素性とか、堆積物は「サイト」の方を参照で。現在の方は「mixi」とか。

 飲んだ暮れ。夢想家。澁澤シンパとみせかけて種村派。専攻は一応、文化社会学とか言いたいんだけど、実際の専門的らしい専門はない(と思う)。

『家畜人ヤプー』、沼正三、女性のサディズムと父権制におけるマゾヒズム、少女のエロティシズム、アリスイメージの消費、ロリヰタファッション、ヘヴィメタル、サタニズム、オカルト、タロット、少女小説、テクスト論、表層的SM批判、ジェンダー論、クィアスタディーズ、なんかよくわかんないけど色々。

 文化批評系よろず同人誌「Kultur Trieb」主宰。執筆者、購読者募集中。HPとかはまだ作ってないので、詳しくはmixi内のコミュを参照。

「Kluture Trieb」(mixiコミュ)


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割と、お仕事関連とか、読んだ本とか、クダラナイ話とかもつぶやき中。

@junk666
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