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続・JUNK屋日誌

blogへのテラ・フォーミング(2005/12/17)。遂に時代の流れには逆らえづ、本サイトの日記のみをblogへ移行。

ちよっとアリス憑いてる備事録

 ちょっと色々と忙しくなるというか、進行度の予定表代わりに、今色々と執筆したり計画したりしているものを、思い出せる限り、メモ程度に載せておく。半ば私的なモンなんだけど、読み書きについては普段から非常に移り気で、平行世界世界が同時進行的に移り気だから、レスでもメッセでも「この件については、その後どうよ?」とか突っついてもらえれば、多少なりとも執筆についてのモチベーションがあがると思うんだ。

 主催の文藝同人誌Kluture Triebの編集状況についても然り。特に明記はしてないけど、同誌用に書いている原稿もリストの中に混じっている罠。来年あたりには、文学フリマに出します。執筆者が揃えばだけど。もしくは、増刊扱いで、個人評論集を出すかも。

・「フェティシズムと身体拡張」〔仮題〕
 元々は、ギャグとかラバーとかについて書いていたんだけど、本格的なフェティシズム論になってきて、身体拡張なんてつまんない話題よりも、フェティシズムの機能性と歴史、概念的誤解ついて、シャルル・ド・ブロス辺りから省みるでかいヤツになりそう。

・「『アリス』のイメージ」(仮題)
 ヴィクトリア時代に好評を博した、テニエルが描いた<アリスの挿絵>。現代のロリータ・シーンで相変わらず(remains)愛好されている、「テニエルの」アリス。ついでに、ヴィクトリア朝を代表する子供服のデザインともいうべきグリーナウェイ・スタイルと、テニスンが描いたアリス(エプロンドレスに空色のワンピースやシマシマのニーソックス)が、消費され、キャロルの姿が霧散してしまっているかという点について、野ばらちゃんの辛口エッセイ辺りを参照して書こうかと思ってるんだけど、イマントコは、知識不足感があって、具体的にナニを書くかという構想は、形を成していない。

・「フランケンシュタインとその眷属たち」
 アンドロイド論。扱うのは、プロトタイプ(フランケンシュタインの怪物)、1.5世代(ディック親父の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。特に、邦訳ではレプリがムンクの「思春期」に愛着を示す場面があるが、あれは邦題自体が誤読―忠実な意味は「初潮」―だから、そこら辺りを中心に批判)、第二世代(いまやメタルギア・ソリッドで世界のコジマとなった小島秀雄の神作であり、俺のHNのルーツが含まれる『スナッチャー』に登場する、人間とすり替わるアンド/バイオロイド、「スナッチャー」)、そしてジャパニメーションの先鞭を叩いた第三世代たる『アミテージ・ザ・サード』の、妊娠するアンドロイド―この辺り、『アンドロ羊』とムンクの「初潮」に繋がる―「サード」までを大河ドラマ的に論じたヤツ。「スナッチャー」の辺りまでは書いたんだけど、私物でもってるDVD版の『アミテージ・ザ・サード』(原案は『陰州魔州を覆う影』や『Serial experiments lain』や『ファンダメンタル・ホラー宣言』とかで御馴染みの、小中千秋なんだぜ!)を見返す時間が無いし、もっとディック親父を読まなきゃ、という調子なんだよね。

・「アリスについてのあるコメディーエ」(仮題)
 これについてはね、うん。あまり語れないの、私。内容は精神分析&薬物治療(特にリタリン)に対する徹底的な批判と、薄っぺらいアリス主義者に対する徹底した啓蒙を問いかける野ばらちゃん的な乙女かつ、ドグラ・マグラかつ、野ばらちゃんの『変身』のようなメタメタ小説なんだけど、後述する「沼正三」論の初期的執筆時期が平行していて、作家としての素性を隠すことにたいするオモシロサを感じていて、いつ完成するかワカラナイ、一大アフォーダンス(元々の原案は、ケータイ小説に触発されて、アリスをテーマにして書いた不条理メンタル短編集)が完成した際には、乙女な感じの偽名で発表するので (勿論mixiに推移は書かない)、どこかで変なアリスに出会ったら、この日記のことを思い出してくださいな。

 一部の挿話は実際に見聞きしたもの。「メンタル・ホイホイ」のあだ名は伊達じゃない! とはいえ、メンタルなみんなの、社会、医療への批判や親に対する愛憎のお陰で、作品のリアリティ→泥酔気味の頭で、携帯ショーセツとして草稿を書いて、モ○ゲにぶちあげていたんだけど、「自分で書いたとは思えない」感じがあった。荒いんだけど、生々しいの。ああ、家にDVD-BOXもあることだし、全体的にリファインする前に『GO! GO! HEAVEN 自決少女隊』を全話見直しておくかとか思う。

 物語の結末はほぼ固まってるんだけどさ、草稿に殴り書きしておいた「アリスたち」の物語をどの程度まで膨らませていくかが、最大の問題点。なんせ、読むもの読むものに登場する舞台装置やモチーフ、ドゥルーズ的な「器官なき身体」のように接続されていくから。まぁ、根っこの部分はヨースタン・イゴルデの『ソフィーの世界』、ドゥルーズ・ガタリの『アンチ・オイディプス』、野ばらちゃんの『下妻物語』&『ハピネス』、夢野久作の『ドグラ・マグラ』、清水マリコの『バロック・シンドローム』(『バロック・ワールド・ガイダンス』所収→サタマガの連載を毎回切り抜いていた俺の苦労は!?)辺りなんだよね。作者自身、始点と終点が決まっている物語の中にある、幾つかの挿話がどこにいくかワカラナイから困ってる。まぁ、アリス憑きが酷すぎて、日常生活に異常をきたすころになったら、一気に中間の挿話に着手すると思う。

・「沼正三論」
 『家畜人ヤプー』の作者にして、謎の作家「沼正三」。その足取りを追う! というつもりはなく、基本は、沼正三の代理人にして、「二代目」沼正三たる、碩学のマゾヒスト、故・天野哲夫論。基本は天野の足取り(底本は文庫版では沼正三名義になってる『禁じられた青春』)を追いながら、沼正三というスタンド・アローン・コンプレックスと『ヤプー』のルーツに迫っていく感じ。「ヤプーの館」、「出版記念パーティー」、「完結記念パーティー」、ついでに矢川澄子、遠藤周作、康芳夫、嵐山光三郎、倉橋由美子(特に『アマノン国往環記』)、スウィフト、チャペック辺りが出てきて、云々しちゃう、パラノイアが書いた一大叙事詩になる感じ。如何せん、資料の集まりが悪くて、執筆難航中→あと何冊、幻舎社の文庫版『家畜人ヤプー』以外の『家畜人ヤプー』を集めればいいのだろうか。

・「再考テキストサイト」
 2001年の侍魂&先行者ブーム~2003年に、ブログに取って代わられる形で収束した「テキストサイト・ブーム」についての論考。驚くほどに平成バンドブームと似ている点が多いんだよね。最近はめっきり更新していない(内容はmixiのコピペだが)で書いてた、当時を振り替えるコラム的な内容を、純然たる大河読み物および評論にしたモノ。「残鉄剣」~「ちゆ12歳」~「侍魂」~「俺史」~「女帝」~「脳死レンジャー」~「ダークマター」~「テキッ娘。」~「敵ッ娘。」辺りかな、主に扱うのは。まぁ、昔は「敵ッ娘。」で活動してた身としては、当時を振り返って、ふぞろいの林檎的な云々も書いているんだけど、VNIについて、「DK96」やギブスンの『あいどる』を絡めた、かなり本格的な部分を書いてはいたんだ→USBメモリのデータを紛失し、『あいどる』をまた再読とるなら『ヴァーチャル・ライト』を読んだり、『ニューロマンサー』を読むYo! っつう感じで、凍結したまま現在に至る→今日は今日で酒の見ながら、オーウェルの『1984』を読んでいたしな。


 この他にもまだ、凍結気味なのが色々あるんだけど、まあ酒の席をご一緒した際、「アレはその後どうよ?」とハッパをかけて貰えればとう調子。生来の濫読癖で、追い詰められないと、ナニかものを書くには、ある程度書く内容に関連した知識を蓄えて、放射能漏れしちゃぅくらいまで詰め込まないと「やる気」が起きないんだ、自発的に。「やる気」を起こしている最中も、濫読癖が祟って、未来のテーマについての準備を始めて、関わっていたモノに関する熱意を忘れてしまう(金銭とか〆切が関係ないから余計に)あたりを直さないと、とか思う。
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  1. 2009/05/20(水) 02:19:02|
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JUNK

Author:JUNK
 いわゆるトコ、侍魂以降のテキスト系サイトとして惰性してから早4年(2005年当時)。日記部のみblogに移行しました。それまでの素性とか、堆積物は「サイト」の方を参照で。現在の方は「mixi」とか。

 飲んだ暮れ。夢想家。澁澤シンパとみせかけて種村派。専攻は一応、文化社会学とか言いたいんだけど、実際の専門的らしい専門はない(と思う)。

『家畜人ヤプー』、沼正三、女性のサディズムと父権制におけるマゾヒズム、少女のエロティシズム、アリスイメージの消費、ロリヰタファッション、ヘヴィメタル、サタニズム、オカルト、タロット、少女小説、テクスト論、表層的SM批判、ジェンダー論、クィアスタディーズ、なんかよくわかんないけど色々。

 文化批評系よろず同人誌「Kultur Trieb」主宰。執筆者、購読者募集中。HPとかはまだ作ってないので、詳しくはmixi内のコミュを参照。

「Kluture Trieb」(mixiコミュ)


◇twitter
割と、お仕事関連とか、読んだ本とか、クダラナイ話とかもつぶやき中。

@junk666
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