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続・JUNK屋日誌

blogへのテラ・フォーミング(2005/12/17)。遂に時代の流れには逆らえづ、本サイトの日記のみをblogへ移行。

真・アリス憑き

 またアリスですか。なんだかんだ、やっぱりアリスですよ。「創作者たるもの、一度はアリスに関わる創作をせざるを得ない」というのは、弟子から伝聞したことだが、ブルトン先生が澁澤御代の訳を借りて言ってるかもしんない。そして、そこにはテニエルの姿はない。

 今日は舟崎克彦(文)、山口高志(写真)、笠井勝子(監修)の『不思議の国のアリス ルイス・キャロルとふたりのアリス』と、コリン・ウィルソン『性のアウトサイダー』、あとキャロルの『シルビィーとヴルーノ』を借りてきた。

 話は久々にロリィタに飛ぶが、野ばらちゃんのエッセイ(『カフェー』ではないし、家の蔵書漁ればどれかわかるけど、まだ帰宅中だし、「たかだか、そんな記述を実証するために、貴重な時間を惜しむ気はない」っつう話だ、金が発生する文章ならまだしも)で、ロリィタにおける「アリス人気」について発言した箇所があった。

 内容は、多くのロリィタは「アリス」を愛するし、アリス的な服装や小物は数多にあるが、それらはテニスンによる挿画に表れた「アリスの装い」であって、キャロルが文章で描いたアリスではない的な話。かなりうろ覚え。

 ここで、鬼の首を屠ったように、「『アリス』好きとかいっといて、『アリス』読んでないんじゃん」とか自己の高尚性をアピールする奴は逝ってよし→そんなやつらは、『アリス』が出た19世紀に、キャロルの文なんか見向きもされず、テニスンが書いた40数枚の挿絵ばかりがもてはやされた経緯を知らんのだよ→ にわか乙www(^^)と言ってよろしい。

 知らん知識はみんな知らんのだ。それに対して低高な価値をつけ、身勝手な優越感に浸るヤツは氏ね的な話なんだが、知らないことに気づかないヤツも、それはそれで問題なワケた。今じゃwikiでいくらでも情報はある(かなり眉唾も多いし、wiki 経由の知識で説明されてもavax臭いっつうか、実体験に則した生々しさがなくて、説明される対象を良く知ってる側からすると、茶番劇にしか思えない)。

 問題は何かっつうと、自分の耳と目で見聞した情報や体験を生かさないということ。そして好奇心や疑いを持たないということだ。

 アリスといえば、例のエプロンドレスの少女が浮かぶワケだが、どこでそのアリスのイメージを見たか、ドジスンっていうかキャロルおじさんがアリスの服装について(ハイヒールは嫌いだとか、注文はつけてたが)細かな注文を出していたか? つう話に、答えられる必要はないんだけどさ、知らないことを知るのが大事なんだよ。

 なんでイノワのJSKにはプードル柄が多いのかな? とか、BABYのトートバッグやワンピ、その他各種メゾンではアリスのプリントが使われるけど、なんでなんだろう? たまにはそう思って良いじゃん?

 諸君らのアリスを疑え! 諸君らの一方的で石頭なゴシック像を疑え! 諸君らの固定観念を疑え! この世はマトリックスか?それともメディアと言うなのワイズマンに飼い慣らされた世界か?→そんな問答はどうでも良い→疑問を持ったヤツ、もっと知りたいヤツは自分の足と目調べろ!→質問があれば水先は案内するが、好奇心のないヤツはどうでも良い→とりあえず酒飲ませてオモシロイ話や、興味深い禅問答でもしてくれよ。
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  1. 2009/05/15(金) 00:03:35|
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JUNK

Author:JUNK
 いわゆるトコ、侍魂以降のテキスト系サイトとして惰性してから早4年(2005年当時)。日記部のみblogに移行しました。それまでの素性とか、堆積物は「サイト」の方を参照で。現在の方は「mixi」とか。

 飲んだ暮れ。夢想家。澁澤シンパとみせかけて種村派。専攻は一応、文化社会学とか言いたいんだけど、実際の専門的らしい専門はない(と思う)。

『家畜人ヤプー』、沼正三、女性のサディズムと父権制におけるマゾヒズム、少女のエロティシズム、アリスイメージの消費、ロリヰタファッション、ヘヴィメタル、サタニズム、オカルト、タロット、少女小説、テクスト論、表層的SM批判、ジェンダー論、クィアスタディーズ、なんかよくわかんないけど色々。

 文化批評系よろず同人誌「Kultur Trieb」主宰。執筆者、購読者募集中。HPとかはまだ作ってないので、詳しくはmixi内のコミュを参照。

「Kluture Trieb」(mixiコミュ)


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割と、お仕事関連とか、読んだ本とか、クダラナイ話とかもつぶやき中。

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