こっち(blog)の方で書いたかどうかはワカラナイけど、以前に金目当て&応募の直前に書いていたA4×40枚越えな論文が、様式を勘違いしていたためにオシャカになった恨みを込めて、ドレスデンと平和な未来をテーマにしたエッセイを書いて応募したんだ。公募に。ドレスデンのみとはいえ、1600字じゃあ聖母教会の再建に関するキナ臭い金の流れだとか、ユーロ圏思想と照らし合わせた際に浮かび上がるドイツに対する封じ込め戦略とか、40枚の方にはふんだんに書いておいたトピックが10分の1も放り込めない。そういうものだ。
で、毒気や批判性のない文章が、優秀賞としてオムニバス書籍に掲載予定の70本の1枠に入ったワケだが、金の出る大賞には届かなかったので素直に喜び難い。「自分の文章を本に!」とか、厚顔無恥で思っている香具師は、DIYで本作って(wordでもA6サイズの書籍なら十分いけるし、手軽なDTPソフトもある)やれば、自費出版産業に搾取されなくとも、十分に本(というか冊子?)を出せるのにね。実際、同人誌Kluture Triebは完全なDIYでやってるし、原稿を寄せてくれる人びとも、純粋な表現衝動に基づいている。そういうものだ。
んで、入賞の案内と共に送られてきたモノは、出版社が主宰する作家育成講座(?)の案内。入賞案内には、その講座ほの参加権が副賞として付いている旨が書かれていたけど、案内の方を良く読むと、数十万かかる自費出版を前提とした養成講座っぽい。そういうものだ。意外と、単純に「表現したい」「世に名を残したい」「本を出したい」「表現したいものなど何もないのに表現したい!」といった調子の、空虚なイデオロギーを満載したヒトビトがしっかり釣れるのかしら? とか穿った見方をしてしまう。
どどのつまり、空虚なイデオロギーだけあっても、文章を書く人間自身の能力(タレント)、文章に対する造詣力、読書量、嗜好と志向の深淵さがないと、ブックオフの105円コーナーに山積みにされるもの程度の消費財しか生み出せないというワケだ。一時的な大衆の支持や、出版社の営業的なヨイショによってウカレたらそこでお終い。
だって、そこら辺のBLOGだのチラシの裏張りのエッセイなんだか、時事録なんだか、自慰的な日記なんだか良く解らないシロモノを、わざわざ紙媒体にしてまで読みたいとは思わないモン。とはいえ、自分自身が、そういったシロモノを量産し、シロモノにウカレてきた「テキストサイトブーム」という黒歴史を背負ってきているわけで、そのトラウマから逃れるように、文章らしい文章を。まともな読み物をという方向を求めている節はある。
思えば、テキストサイトブームって、「不思議の国のアリス」のキ○ガイお茶会みたいな雰囲気あったよね。昨日、というか今朝方、福井からの夜行バスで東京に帰ってきたんだけど、車内で鬼ごろしをウダウダ飲みながら、矢川澄子(訳)×金子国義(絵)の「不思議の国のアリス」を読んでいたから、そう思うのかもしれない。
とりあえず、入選通知と営業的資料と共に、また新しいオムニバス書籍への執筆依頼案内(という名の疎外人の徴兵)があったワケで。まぁ、一銭にもなりはしないけど、<戯れ>程度の片手間で、色々と数編書きつづってみようかなと思うワケです。
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- 2008/04/21(月) 22:06:03|
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