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続・JUNK屋日誌

blogへのテラ・フォーミング(2005/12/17)。遂に時代の流れには逆らえづ、本サイトの日記のみをblogへ移行。

萌え産業とその周縁

 先週、短期バイトを探すため『an』を見てたら、渋谷にメイド喫茶がオープンするんだと('A`)。だから、何度も言っているようにキュア(キュアメイドカフェ)だけは「ガチ」なのよ。ガチな代わりに、マス・メディアが飛びつきそうな、メイド喫茶像とはかけ離れているがな。

 ちなみに、雑誌記事を対象としたデータベース(「マガジン+」)で「ロック喫茶」について調べていた際、「喫茶」で調べたせいで、ロック喫茶とはかけ離れた記事ばかり引っ掛かったことがある。色々と調べてみたけど、ロック喫茶に関する記事見つからなかったヨ(´・ω・`)。で、参考までに下記に記事のタイトルを少し載せてみるよ。

「企業研究その2 メイリッシュ(メイド喫茶/本部・東京都/1店
癒しとサプライズをコンセプトに1日来店客数400人超」『商業界』2005年5月号。

「結婚できません メイド喫茶にはまる男たち」『エコノミスト』,2005年8月刊 Vol83。

「焼肉、美容室、居酒屋、果ては金融まで。異業種が続々参入中」
,『SPA!』2005,54号(37)。なお、同誌では「ここまできた!「萌え便乗ビジネス」末期状態」という特集が大々的に組まれている。


 まぁ、最早語る言葉を持たず。そりゃあ、メイドさんに五月蝿いJUNKさんも呆れますよ。秋葉原とメイド喫茶を執拗なまでにイコールで結びつけようとするのは、率直に言えばマス・メディアの権力。その最もたるは『電車男』の大ヒットによる「秋葉系文化」の(大幅な誇張を含んでの)捏造ということだ。

 キュアができた当時。まだ高校卒業したての3月頃だったから、もう5年前になるかな。秋葉のメイド喫茶といえば、「ひよこ屋」ができるまではキュア一件のみ。主流のマス・メディアにおいても、秋葉というか、萌え産業への注目へは殆ど無かったと記憶している。

 それが今じゃあ、『東洋経済』や『商業界』ですら、メイド喫茶ビジネスに熱い眼差しを注ぐ混沌的状況だ。何故、それらの雑誌から熱い眼差しが注がれるか? という問いには、実に簡潔な答えがある。「金になる」。只それだけの話だ。

 「メイドさん」のなんたるかを吟味しないまま、とりあえず「ウェイトレス崩れ」のような「コスプレ(笑)」とも取れないような衣装と、「それっぽい」サービス・店名を用意すれば、もう、一億総メイド産業ですってよ奥さん。

 極端な話、メイド服を用いる必要性が全く無い職種・産業であろうとも、とりあえずメイド服を制服代わりにして、萌え関連と結びつければ客もメディアも飛びついてくるという、実に浅はかなイデオロギーが、今もなお、萌え産業とその周縁を覆っている。後者はかなりの確立で取り上げるが、前者についてはどうか知らん。

 イデオロギーの最もたる例は、作戦の夏に一大センセーションを巻き起こした「もえるーむ」であるという点に異を持つ者はいないはずだ。詳しくは下記のリンクを参照して欲しいが、「秘密のサービス」と言うアレ名前の追加サービスを記載しておいて、「当店は風俗店ではありません」と書く辺りに失笑した、淡い夏の思い出。

◆もえるーむ(跡地)
http://www.moeroom.com/
◆もえるーむ(まとめblog)
http://diarynote.jp/d/29705/20050710.html

 
 果たして、この萌え・メイドバブルがどこまで暴走していくか。まぁ、アレですよ。少なくとも「メイド・メード」と「メイドさん」の違いを明確に出来なくては、JUNKさん的には「メイド喫茶」とは呼びたくないな。というヤツ。むしろ、冒頭でも書いた通り、キュアだけはガチ。

 加えて、近年メイド喫茶を題材にしての文化研究が人気を博しているようだが、マーケティング面への着目―ようは、先に述べたような雑誌記事の参照や、企業側の戦略等への着目を重視しないことには、浅見克彦が『消費・戯れ・権力』(2002)で指摘した、カルチュラル・スタディーズの悪癖である「肥大化したテキスト分析」への耽溺を逃れる事ができない。

 とりあえず、記憶を辿る限りの適当メイド史は、『禁断の血族』→『殻の中の小鳥/雛鳥の囀り』→第一次メイドバブル(メイド対巫女の二極化が主流を占める)→何か色々あって、ギャルゲ・エロゲ市場でのメイドブーム到来。つまりメイドが勝ったワケだな。『エターナルメロディ』のアイリス・『慟哭』の子鈴サン・『上海待女物語』『メイド狩り』他多数のメイドがセンセーションを呼ぶ→『慟哭』と『雛鳥』を主な契機として、JUNKさんのメイド傾倒始まる→『臭作』で幾多のお友だちが涙を飲む→乃絵美ショックで途方も無い数の大きなお友だちが漢泣き→メイドさんロックンロールその周縁・・・・そして混沌とOVA版『夜勤病棟』を通じ、『電車男』。秋葉系文化・メイド喫茶・オタクを取り巻く言説は、『電車男』以前(B・D)以後(A・D)で大きく変化を見せている。

 メイドエロゲ乱発期のことを思い返すと、『めるふぇんめいど地獄』を思い出すんだ。何故だか印象に残っているんだな('A`)。

 AD:01年。知り合いを案内するため、開店直後に一度だけ行った過去のある「ぴなふぉあ」に行った。で、同行者から「ぴなふぉあ」がドラマ版『電車男』のロケに使われていたという話を聞いた。そのためか、明らかに異質な客―ギャルちゃん・ギャル男の客が多さが目立ったな。

 ああ、秋葉原も変わったもんだね。昭和通り口付近も、何かハイテク都市っぽくなって、電気街口も、ホームレスが行き倒れてる広場が無くなったし。

 電気街口の駅を出てすぐ。今は小さいニューデイズがある辺りに、「いすづ」と言う名のラーメン屋があったんだ。昔。その頃の秋葉原が懐かしい。「いすづ」のラーメンはメチャウマだったんだゾ。ああ、そうそう、JUNKさん的にはメイド絵師さんのツートップは「横田守」と「村上水軍」だYo。裏ツートップで「田丸浩」と「西川魯助」な。
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  1. 2006/01/23(月) 23:25:03|
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JUNK

Author:JUNK
 いわゆるトコ、侍魂以降のテキスト系サイトとして惰性してから早4年(2005年当時)。日記部のみblogに移行しました。それまでの素性とか、堆積物は「サイト」の方を参照で。現在の方は「mixi」とか。

 飲んだ暮れ。夢想家。澁澤シンパとみせかけて種村派。専攻は一応、文化社会学とか言いたいんだけど、実際の専門的らしい専門はない(と思う)。

『家畜人ヤプー』、沼正三、女性のサディズムと父権制におけるマゾヒズム、少女のエロティシズム、アリスイメージの消費、ロリヰタファッション、ヘヴィメタル、サタニズム、オカルト、タロット、少女小説、テクスト論、表層的SM批判、ジェンダー論、クィアスタディーズ、なんかよくわかんないけど色々。

 文化批評系よろず同人誌「Kultur Trieb」主宰。執筆者、購読者募集中。HPとかはまだ作ってないので、詳しくはmixi内のコミュを参照。

「Kluture Trieb」(mixiコミュ)


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割と、お仕事関連とか、読んだ本とか、クダラナイ話とかもつぶやき中。

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