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続・JUNK屋日誌

blogへのテラ・フォーミング(2005/12/17)。遂に時代の流れには逆らえづ、本サイトの日記のみをblogへ移行。

最近のこと




 結局、文化衝動〔Kulture Trieb〕には逆らえず、『狂い咲きサンダーロード』の収録された、石井監督のDVD-BOXを大人買いしてしまう。ソノホカ、澁澤龍彦やら坂口安悟やらの文庫を古本屋で購入――そのあとの足で、お久しぶりな方々と飲んできた。カマタ・サミットの人員が今後も拡大しそうです。

 それはおいといて『狂い咲きサンダーロード』だな百姓! とりあえずだ俺の人となり、ないしは文化に対するテイスティング……いわゆるトコロ「映画秘宝」誌に美学を感じたり、大槻ケンヂのエッセイに対してモノスンゴイ愛着を感じてしまうような、ロフトプラスワン的なテイスティングを踏まえるところ、神映画すぎる。オトコノコの妄想や欲望、そして憧れに関わる80年代的な要素が全編に詰まっているし、音楽の使い方も逸筆すぎて思わず百姓! と叫ばずにはいられない。場所の名前に関わるトホホなネーミングセンスも最高。

 あとは、アレだね。『帰ってきたウルトラマン』の「怪獣使いと少年」と同様、日本のアンブというか、周縁を執拗に描き出す辺りに似たようなテイストを感じた。カタワになった仁さんが病院を出るシーンで、わざわざと車椅子の身体障害者を背景に、執拗に映りこませる辺りに何かこう……現在の邦画(ついでに特撮)が失ってしまった、古きよき時代の熱い何か〔something hot〕があったような気がする。
 
 良作には必ず一箇所くらいダレる箇所がある――とはよくいうものの、『狂い咲きサンダーロード』は全編が見所。全編がスペクタクルとしかいいようがなかった。それが解らん男は百姓だ! この作品には前述したように、漢たちの夢と妄想が詰まっている。カタワになりつつも、重火器と鉤爪とアーマーで武装した仁さんはまさに神! デウス・エクス・マキナ! 暴走族時代の暑苦しい熱血さと、武装神と化したシーンの冷血さとの対比にシビレル。

 作品自体も、三島由紀夫×東京ロッカーズ×バイオレンス×ビーバップ・ハイスクールをゴチャ混ぜにした感じで激しくキャンプのような、それでいてぶっきらぼうなような…少なくとも、家畜的な消費者どもには滑稽な作品として映らないだろう――だがソコがいい! これはやはりアレですか? 誰かクリスマスでも年越しででも良いけど、石井監督のDVD-BOXに収録されている作品の鑑賞会でもしませんか? 狂い咲き的に。
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  1. 2006/12/19(火) 00:30:49|
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JUNK

Author:JUNK
 いわゆるトコ、侍魂以降のテキスト系サイトとして惰性してから早4年(2005年当時)。日記部のみblogに移行しました。それまでの素性とか、堆積物は「サイト」の方を参照で。現在の方は「mixi」とか。

 飲んだ暮れ。夢想家。澁澤シンパとみせかけて種村派。専攻は一応、文化社会学とか言いたいんだけど、実際の専門的らしい専門はない(と思う)。

『家畜人ヤプー』、沼正三、女性のサディズムと父権制におけるマゾヒズム、少女のエロティシズム、アリスイメージの消費、ロリヰタファッション、ヘヴィメタル、サタニズム、オカルト、タロット、少女小説、テクスト論、表層的SM批判、ジェンダー論、クィアスタディーズ、なんかよくわかんないけど色々。

 文化批評系よろず同人誌「Kultur Trieb」主宰。執筆者、購読者募集中。HPとかはまだ作ってないので、詳しくはmixi内のコミュを参照。

「Kluture Trieb」(mixiコミュ)


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割と、お仕事関連とか、読んだ本とか、クダラナイ話とかもつぶやき中。

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