またしても、蒲田のドトール(今日は西口の奥)で三時間位読書してたら夜だった。『征服の修辞学』。あと残り一章。植民地やカニバルなどを「テンペススト」における「キャリバン」や「ロビンソン・クルーソー」における「悪い食人族」なんかと絡めて論ずる。
ああ、シェイクスピアか。今年新卒就職して、短大出の知り合いが「シェイクスピア作品における英国王室の紋章学」みたいなテーマで、かなり気合の入った卒論を書いていたらしい。その話を聞いたり、中心となった参考文献を見せた貰ったら(もちろん付箋紙だらけ)久々にシェイクスピア熱がでたような。「マクベス」位しか詳細な内容知らんがな。
して、シェイクスピア熱のところに「テンペススト」だもんなあ。醜悪なる、人に非ざる姿を持つキャリバンの周縁化された身体が、「インスマスを覆う陰」における、嫌悪なる姿形を有す半魚人の如き怪異である「インスマス」――<ヤツラ>は、変化の始まる特定年齢までは<人間 >として認められる身体を有す――を思い出させるよね。人に非ずという烙印を押された故に、奴隷として酷使されるキャリバンが(´;ω;`)かわいそうです。
「マクベス」における、やけに無理矢理感のある「女から産まれた者に俺は屠れん」台詞に対し、「俺は母親の腹を裂いて産まれたのだ!」と返して、暴君マクベスを屠っちゃう辺りに、何かこう失笑を漏らした。
「汝弱き者、その名は女」とかいう一説かも良いよね。あからさますぎて良いよね。凄い差別的なシェイクスピアが、マス・メディアの策略で一大ブームとして日本で消費されないかね。
ニューアカブームの次は西洋古典文豪ブームとかね。ファッション感覚でシェイクスピアが消費されて、若い子が「尼寺へいけーワラ」とか「行きるべきか死ぬべきかだし」とかメールで打ちまくって、「ヘイルマクベス」とか「クロンボー」が流行語になるの。それで、シャイロックも魔女の三姉妹もオフィーリアさんも「カワイイー!」の一言で消費されて、キャリバンは「キモーイ!」で片付けられるの。
とりあえず澁澤サンの『神聖受胎』と本橋サンの『ポストコロリアニズム』と酒買って帰還中。本橋サンのは去年買って紛失。で、また買い直して線を引きまくって、来月使うからドコやったかな・・と思うが神隠しにあったみたいだから、また買ってきた(´;ω;`)ウッ。
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- 2006/09/30(土) 21:25:12|
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