
衝撃的な事件から数日が経過し、本稿を書いた直後の旬のようなものは少し薄れてしまっているけど、折角だから此方の方にも貼り付けておこうと思う(初掲はmixi)――例の、渋谷のバラバラ殺人事件が報道された初日の文章ね。情報の少なさという点からも、加害者擁護の形が強く出ているのもご愛嬌ということで。以下本文。
また暴カニ男の犯行だってさ。これだから日本と日本語は。漢字というものはアルファベットの順番によって解釈される言語と違って、文字それ自体から意味の表象を読み解くことが可能な厄介なものだからさ、暴力ニ男という文字はどうみても「暴(れ)カニ男」にしか見えないのだよね。それにしても、短大生の長女に対してバラバラ殺人を敢行した暴カニ男(21歳予備校生)の動機も凄惨たるもので――妹(長女)に「夢がないね」と馬鹿にされたから殺したという失笑ものの動機でありました。
「個々の漢字は各々がひとつの観念を象徴している。それはひとつの文字が単語の意味と音の両方を表すという点で表語文字である。他の言語(アルファベットによって構成されているもの)では、イメージのレパートリーは要求もされなければ可能でもない。ここでは特定の組み合わせが定式を作り出す。たとえばd-o-gの組み合わせはdog、すなわちこの動物の名の「翻訳された」イメージである。同じことが漢字にも起こるが、ここには中間のステップがない。犬という文字は中国語でquan(chu'an)であり、同時に日本語ではケンもしくはイヌである。「翻訳」は必要がない」――ドナルド・リチー, 2005,『イメージファクトリー』,26頁,(訳)松田和也。
エリート家系の中で落ちこぼれてしまった<男>が人格に破綻をきたし、殺人などの蛮行に及んでしまうという事件は珍しいものではない。正確な状況や年代は覚えていないのだが、以前にも、親類を含めて東大卒の一家で落ちこぼれた息子が家族を殺害し家に火をつけたというような事件があった。まぁ、受験戦争や学歴主義を叩きたい連中にとっては良い口実であると思うね。そういった事件は。
でも、今回の場合は学歴戦争やお受験なんかよりも、もっと別のところに根があると思うね。それは若者の無根拠な万能感や、他人を執拗なまでに嘲るような意識にあると思うね。万能感に対しては、数字的に測れるような人脈の大小と外見的なファッションの二つに依拠しているような気がするが、そういった点について深く考えるのはまた別の機会にしようと思うけど、そういった点から若者の無根拠な万能感の源泉を考えてみるのも面白いと思うよ。連中、サド侯爵の哲学の前では何一つ力を持たなくなるようなモンだと思うし。
それにしても、地人に対して「夢がないね」と侮蔑の言葉をぶつけるヤツよりは、夢の中でみたキッチュでキャンプな夢について夢の中で講釈を垂れるようなメタメタな夢を見る俺の方がよっぽど夢がある(・∀・)ガハハハ!
211 名無しさん@七周年 New! 2007/01/04(木) 18:57:49 ID:POGDlZVI0
妹に「夢が無いね」と詰られたことに腹を立てて殺したそうだ。目に見えるよ。
今時のGALメイクをした女が今っぽい夢とやらを抱き、
あたかもそれに向けて頑張ってるように見えるが、
実はそんな自分が好きなだけ・・・夢を持つこともファッションの一部みたいな感じ。何もかもが薄っぺらい今時の若者だろ
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- 2007/01/08(月) 01:10:39|
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明けました。ここ最近はPCをつけることが少ないのでこちらの方も更新が隔たりまくりんぐでありました。mixiの方だと携帯からの更新が容易なので(いや、一応こちらのblogの方も更新ができるけど)設定などが面倒くさいから携帯では書かないとかいうヤツで。
ここ最近はひたすら黙読狂と黙筆狂と化しておりまして、裏の方てこそこそと動いておりました。本年の目標としては、こちらの方で触れたかは覚えてないけども現代文化に関する総合文芸批評などを主軸としたミニコミ誌「Kulture Trieb」の作業で色々とやりたいなとか思う調子。その流れでテキストサイトブームに関するミニコミ誌も出せれば万々歳でネゲットしてうはうは! とかいう、前時代的な観念に支配されているのですけどね。今年は何かテキストサイト関連の原稿で何かやりたいよね、うん。とりあえず、Kulture Triebの方がそれなりの形になれば一部をweb版にしたり文芸イベントなど吶喊しようかという計画はあるので、一部の方々はそこでお会いしましょう。
作業の方は進展があり次第mixiの方でも告知するけど、こちらの方でも告知していくかと思われるので。まぁ、告知する前に進展状況のほどとかが知りたい人はメールか何かで問い合わせてみるのも良いかもしれない。そして以下は大晦日のボクの一日。
あと21時間と半位で2006年が終わる。とりあえず31日に日付が変わった直後――30日の深夜帯は、フランスの深夜番組として「風雲たけし城」が放映されているという事実を知って、文化的な衝撃を隠せません。チクショウ! こんなクソ島国じゃあ、商業主義の手垢にまみれまくった見世物番組や、文化祭や学生ノリよりも酷いレベルの番組ばかりが年末に垂れ流され続けているというのに、フランスは「風雲たけし城」とかね。さすが文化の先進国、幼少の頃、「風雲たけし城」をいつも楽しみにしていたJUNKさんとしては羨ましいことこのうえないのですぞ!
とりあえず、年明けに放送される「お笑いウルトラクイズ」が愉しみでしょうがありません。この調子で「元気が出るテレビ」とか「風雲たけし城」も特番で復活しないかな――でもアホを助長させるだけのヘビメタ企画は勘弁な。マーティは喜んで出てくるかもしれないけど(´・ω・)。最早80年代じゃないんだ。あんなヘビメタ臭はDMCの中程度で留めておいてくれ。
だから日本のメタル・ジャーナリズムは云々――10年以上も前、HR/HMを題材としながらもその内容のへヴィさによってか、今ではその姿を消してしまった音楽文芸誌「炎」誌に連載されていた外国人の論で、クラウス・テーベライトの『男たちの妄想』を引いたロックないしはメタルにおける男たちの幻想や恐怖についての議論が行われていたというのに、日本のメタル・ジャーナリズムは何わやっておるのだ(´・ω・)。あちらさんの文字で大量に、そしてシリアスかつ相当に深い規模で書かれているメタル・ジャーナリズムに触れると、日本の状況が如何様に体たらくかを実感せざるを得ないと同時に、酷い嘆きに襲われるのだ。
「ギャルメタラーがどうのこうのいってるレベルじゃねーぞ! B誌! よぉ」という程の嘆きはない――というより、某ファンジン誌(D誌)に手を出して以来、B!誌に関する興味関心を一切合財失ってしまったという背景もあるからなぁ。んで年明けね。もうすぐ年明けね。何しようか? 年越し。多分ゲーセンでアルカナとGGXXACでもりながら<のほほん>と過ごしているから、聖戦の後で時間が少し余って暇だとかいう人はメールなり電話で連絡いれると良いと思うんだ。酒があれば蒲田から出撃するから。そして、去年の今頃は下記のようなことを書いていた模様。
――以下2005年12月31日の日記――
書き始め11:50
果たして年を越えるか・・・・('A`)。
とりあえず、今年の年越しは酒浸りになりながら澁澤の『ヨーロッパの乳房』読んで、夜はプライドで寝る。後、毎度おなじみ、たけしの超常現象番組を見て・・・・ああ、1998年の時はノストラダムスもあって最高に盛り上がったなぁ。で、後に紅白のラストをチロチロと見て、行く年来る年を飲みながら、ウイスキーをロックで。
いやぁ、我ながら老け込んだモンだぁねぇ('∀`)。脳髄のシワばかりが増える一方だ。兎角今年は、芸術・澁澤・アンドレブルトン先生の周縁に、豊饒以上、豊潤未満の知識を得たなあ、という調子で進歩の年でもありました。知の放蕩ばかり充実してもねぇ・・・「きぃいーのこ人間じゃあねぇ!」。あ、こりゃ違うな。そう、私も凡庸な人々に埋没したい。
日曜日にはサザエさんなんか見ちゃって。手なんか繋いで、デートスポットなんか行っちゃたりするの。で、男の側が常にバカっぽさとか、ダメっぽさを語りまくるの。超凡庸な調子で。それより、行く年来る年で「ニートと呼ばれる人々」とか出てくる辺り。世も「まつ」ですね。
来年は論文関連のアウトプットが出来ると良いな。とりあえず、メタル関連・電車男関連・オタク関連・mixi・テキストサイト・blog辺りのどれかで、何らかの形で、論文無いしは投稿文でも出来るかなぁ・・とか思う。あとアレだね、激しく放蕩したいよね。凡庸になれない以上、できるワケもないから。異性獲得の不得手に対するルサンチマンや、普通ーに恋愛できるようなヤシらへの嫉妬が、私を、知の放蕩・学識との戯れに向かわせる原動力なのであります。
――以下現在――
確かに、一年前よりは数々の面で成長してきたといえるが、ある面や、また別の面では昨年から全く進歩や変化がないといえる。それがどのような点かということについては、昨年の日記とJUNKさんの現在的状況――オン上だけのイメージでも、オフのイメージをも含めてでも――を想像しながら色々とあることないこと妄想しながら年を越せば良いと思うんだ。来年もシクヨロっ。
- 2007/01/03(水) 21:23:55|
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